高裁の不当決定に抗議
袴田事件の再審棄却決定を受け緊急行動


袴田事件の再審棄却決定を受けた緊急行動

 東京高裁が下した袴田事件の再審棄却決定を受け、緊急行動が6月14日に東京高裁前で行なわれ、東京、埼玉、栃木、神奈川、兵庫、京都、大阪などから30人が集まった。

 今回の不当決定は静岡地裁が再審開始の理由とした本田鑑定人によるDNA鑑定(シャツに付いた血痕の型が袴田さんのものと一致しない結果)を「信用性は乏しい」と判断したが、袴田さんの健康状態などを考慮し、死刑と拘置の執行停止については維持した。弁護側は再審請求の棄却を不服とし、最高裁に特別抗告をおこなう構えだ。

 緊急行動では、東京高裁決定のうち「直ちに死刑及び拘置の執行停止の裁判を取り消すことはしない」との判断に担当検察官が不服申し立てをしないよう、東京高裁前で街頭情宣を行なった後に東京高等検察庁へ申し入れを行なった。

 街頭情宣では、袴田さんと同じく50年以上冤罪と闘い続けている石川一雄さんの連れ合いの石川早智子さんをはじめ数人がマイクを手にし、地裁決定の再審開始判断を棄却した大島裁判長と東京高裁に対して、怒りの声を上げた。

 その後、東京高等検察庁へ申し入れを行ない、袴田巌さんの再審を求める会と部落解放同盟中央本部からそれぞれ申入書を読み上げ、提出した。申し入れに同行した参加者たちからも、それぞれの立場から訴えた。

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