「全国部落調査」復刻版出版差し止め事件裁判第6回口頭弁論が9月25日、東京地裁103号法廷でおこなわれ、原告、傍聴含めて約110人が参加した。都連からも共闘関係など約40人が傍聴行動などを闘った。
第6回口頭弁論では、解放同盟側(原告)から「準備書面4」と「準備書面5」を提出し意見陳述した。「準備書面4」では、被告宮部が「ミラーサイト」の部落解放運動関係人物一覧には関与していないと主張していることについて、実際は情報の訂正や追加などにほとんど宮部が関与していることを論証した。
「準備書面5」では、これまで被告宮部は鳥取県、鳥取市、大阪法務局、滋賀県などとの被差別部落の所在地情報の情報公開請求をめぐる裁判でことこどく敗訴しており、その判決理由は「部落差別の現実を前提に、差別の助長や情報の拡散の防止」であるにもかかわらず、宮部は差別の助長、拡散を意図的に行う確信犯でありその違法性が極めて高いことを明らかにした。
次回、第7回口頭弁論は12月25日、午前11時から東京地裁103号法廷で開かれる。
裁判後の報告集会では、弁護団から法廷での意見陳述の内容が報告され、憲法や社会学者からの意見陳述も考えている旨も報告された。さらに、来年に入り原告の意見陳述書を提出していく方向性が話された。
まとめとして片岡中央副委員長は、①地方法務局交渉の実施、②現在も公表されている現実から「禁止法」制定、③裁判支援運動の拡大の3点を訴えた。