「全国部落調査」復刻版出版差し止め事件裁判第7回口頭弁論が、12月25日、東京地裁103号法廷でおこなわれ、原告、傍聴含めて約120人が参加した。都連からも共闘関係など約40人が傍聴行動などを闘った。
第7回口頭弁論では、解放同盟側(原告)から陳述書(第一次)を提出し、同時に被告(宮部)に対して、原告の陳述書をネットにアップしないよう要請した。しかし、宮部は「聞いておく」と回答を避けた。また、原告は「準備書面6」を提出しその概要を説明した。
説明のポイントは、①ネット社会における差別の特質について、ネットでは差別的情報が多く、差別の再生産につながる。また、ネットの情報で簡単に身元調査が可能になる。②「ネットの電話帳」裁判で大阪高裁は判決文で、裁判情報の公開は違法であるとしており、宮部がおこなっている原告の陳述書の公開は違法性が高い。③宮部がおこなっている「復刻版」の公開により脅迫などの被害がでており損害は大きい、などである。
次回、第8回口頭弁論は3月12日14時。また、弁護団は次回に向け陳述書(第2次)を提出するとしている。
裁判終了後、弁護士会館にて報告集会が開催され、片岡中央副委員長は、今後、漸次的に、原告全員の陳述書を提出し、当事者から訴えていく。
また、宮部の行為により被害も増えており、裁判とともに、ネット業界への働きかけをおこなっていくと運動課題が提起された。