悪質な差別落書が4月21日、台東区立黒門児童公園内公衆トイレで発見された。発見者は区立公園巡回警備巡回員。差別落書は、トイレ内オムツ交換台に赤字で書かれており、「部落民 日本人ではなーい ドロボーデス」という悪質なものであった。台東区人権・男女共同参画課、部落解放同盟台東支部、公園巡回警備業務の受託業者、最寄りの交番の警察官で現場確認を行い、落書を消去。また、台東区は「差別落書は人権を侵害する行為であり許されない。発見した場合は連絡を」という警告文を掲示した。さらに、交番には再発防止にむけパトロールの強化を依頼した。
葛飾区の連続差別落書事件をはじめ、最近、都営住宅内、江東区、練馬区、港区などで悪質な差別落書が相次いでいる。公的空間への落書は、書いた本人の社会への意思表示であり、差別的メッセージの宣伝、扇動である。このような差別落書が放置される社会は、差別を容認する危険な社会である。
「部落差別解消推進法」が成立し「部落差別は社会悪であり許されないもの」であることが、改めて社会のルールとなった。「法」の理念を実現する部落差別撤廃に向けた教育・啓発の強化が求められている。
(台東支部)