ピタットハウス土地差別調査事件の事実確認・糾弾会が、10月26日、人権プラザで開催された。ピタットハウスからは、持ち株会社のスターツコーポレーション㈱取締役、スターツピタットハウス㈱社長、常務取締役が参加した。解放同盟からは、中央本部大西中執、都連からは長谷川委員長はじめ三役、江東支部金田書記長が出席した。
前回の事実確認会で、今日、顧客の差別的問い合わせに対しては、差別行為であることを理解させる、つまり、部落問題啓発が宅地建物取引業に要請されており、その実践を求めていた。ピタットハウスは8月26日、顧客に対して、「差別行為であることを理解」させるために電子メールで呼びかけだが、未だ返信はない。この状態のもとで、顧客が他の不動産業者で同様のことをしないよう、顧客の行為が部落出身者の尊厳をいかに奪い取るものであり差別行為が不当なものであることを再度顧客に伝えるよう要請した。
また、事件発覚以降、スターツグループ全社員に対してEラーニング等で研修を実施し、差別的問い合わせに対する対応を周知徹底したことが報告された。
さらにピタットハウスは「反省文」で、①スターツグループの「コンプライアンス宣言」では「差別やハラスメントなど人権を侵す行為をしないこと」を宣言しているが、「同和地区に関する調査、問い合わせに関する回答」が差別行為であることを社員に周知、徹底できなかったことを原因とした。②再発防止に向け、研修会やポスター掲示、社内外の告知などを通じて「コンプライアンス宣言」の差別を許さない理念を周知徹底していく。また、社長を本部長とする「人権推進体制」を確立し、「各種階層別研修」において継続して人権研修を実施するとした。
解放同盟からは、顧客への再度の啓発活動の実施と合わせて、「推進体制」を担う中心部署(リスクマネジメント部)の部落問題研修計画を確立すること、また、当事者団体や企業団体が取り組む人権イベントなどに積極的に参加することも研修の一環として組み入れることなどを求めた。