皮革産業の振興により
同和問題の解決を図ると表明

「かわとはきもの」改ざん事件の話し合い



皮と履物

 都連は東日本部落解放研究所と5月19日、「かわとはきもの」改ざん事件について産業労働局と話し合いを行った。
 会場は墨田区の東墨田会館会議室、出席者は都側は産業労働局村松総務部長はじめ皮革技術センター台東支所・所長など9人、都連の長谷川委員長、東日本部落解放研究所の藤沢副理事長はじめ5人である。
 まず、総務部長が「今回の事件を踏まえ、皮革産業の振興により同和問題の解決を図ることを着実に行っていく」と述べた。藤沢副理事長は「部落問題の理解は地域や人や暮らしに向き合わないとできない。今日のフィルドワークで考えてほしい」と述べた。
 産業労働局は今回の事件に対する見解と今後の取り組みの方向性を次のように明らかにした。
 「今回の事案は皮革技術センター台東支所発行の『かわとはきもの』の文中において明日を拓く(東京部落解放研究会発行)を紹介にするにあたり、副題木下川の地区のあゆみの文言を削除して発行してしまった。地区名掲載の可否にあたり、同和問題の解決につながるかどうかという視点について十分認識していなかった。今回の事案は局の責任として、重く受け止めている。今後、意識を形骸化させず、継続的に同和問題の解決に向けて着実に事業実施を行うための組織的な対策を行う」また、今後の取り組みの方向性については「皮革関連産業振興の位置づけの明確化と皮革関連産業振興担当課長会議を実施する。2、意識を形骸化させないために人権・同和研修の充実などを行う。3、関係団体との連携強化を行っていく」と表明した。
 その後、資料室の岩田さんから皮革関連産業と地域と暮らしについて説明があり、その後、皮革工場見学などのフィルドワークを行った。今回の話し合いとフィルドワークをもってまとめとした。