2月12日、区民から葛飾支部に、インターネット上の掲示板「5ちゃんねる」において、葛飾区の差別落書き事件に関わる差別的書き込みがあるとの情報提供があった。支部が「5ちゃんねる」というサイトを確認すると、掲載解放同盟中央本部HPの記事(葛飾区で昨年2月下旬に発生した8件の差別落書き事件の東京支局からの記事)を引用し、「【東京】葛飾区に要請書、8件の差別落書で[樽悶★]」というスレッドが立てられ、昨年5月16日〜19日の3日間だけで117件の書き込みが確認された。
書き込みの内容は、「葛飾区で発生している連続落書きは、部落民、解放同盟の自作自演だ、落書きは差別ではないのに騒ぎ立てるな」などといった被差別部落民に対する屈辱・侮辱の意思を込めた部落差別を拡大、助長、煽動するものが大半であった。古い書物を引用した葛飾区内の被差別部落の土地情報や在日韓国朝鮮人差別と連動させるものもあった。
地域で発生している部落差別行為を、何の根拠もなく、むしろ差別を宣伝・扇動するために、当事者による「自作自演」などと断定して拡散する行為は絶対に許されない。被差別部落の所在地名や「同和地区」名などをネット上に晒すなどの行為は、当事者の不安と苦悩を増幅させる差別行為であり、絶対に看過できない。これまでに長い年月をかけて国や地方自治体、市民が努力し、部落差別の解消に尽力してきた成果を台無しにしてしまうことにもつながる。2016年に制定された「部落差別解消推進法」の制定の趣旨、理念にも反する犯罪行為とも言える。
支部は「5ちゃんねる」の削除要請システムに則り、サイト管理者に対して書き込みの差別性を指摘し、社会的に許されない差別行為であると訴え、削除を要請する根拠となる資料等を提示して削除要請をした。
また、葛飾区、東京都、東京法務局に対しても支部と都連から削除要請を行なった。
(葛飾支部)