都連は、5月22日、東京法務局に対して、当該支部の仲間とともに「部落探訪」の削除要請をおこなった。示現舎・鳥取ループによる「部落探訪」は、「興味本位」で被差別部落の所在地を詳細に暴き写真入りでインターネットで公表することは差別を助長・誘発する部落差別扇動である。部落の所在地を暴くという点では「全国部落調査」復刻版出版事件と同じである。東京法務局は示現舎に対して2016年人権侵犯事件として「説示」をおこなっており、本事件も人権侵犯事件として立件されることが求められる。
「部落探訪」では7月2日現在で全国76の記事が掲載されている。東京都内では4地区がレポートされており、東京都及び当該2区(荒川区・練馬区)から東京法務局に対して、これらの情報及び拡散を放置することなく、当該ウェブサイトの作成者もしくは管理者に対し、記事の削除等を要請している。しかし、未だに記事は削除されていない。
「部落探訪」は2015年12月から開始されており、1年半以上放置され、その間被差別部落の所在地は曝され続けている。「部落地名総鑑」に匹敵するこのような差別が放置されることは許されない。このような事件が解決される法制度が早急に必要になっている。部落差別解消推進法は、「部落探訪」などインターネット上の部落差別の解決にむけ具体化されなければならない。所在地をインターネットで暴くなどの差別行為を規制する法制度が必要である。特に、「鳥取ループ」など海外のプロバイダやサーバーを利用している場合の「差別禁止・被害者救済策」の確立は急務である。
今後、都連では、当該全区市からの東京法務局等への削除要請を働きかけるとともに、東京法務局に対しては、引き続き削除要請を強めるとともに、東京都も含めて行政の責務としてインターネット上の部落差別に対する対策を求めていく。