一審判決の不十分点を覆せる控訴理由書を提出
「復刻版」出版事件裁判控訴理由書提出集会



「全国部落調査」復刻版出版事件裁判控訴理由書提出報告集会

 「全国部落調査」復刻版出版事件裁判控訴理由書提出報告集会が3月24日、中央本部会議室およびオンラインで配信され全国から19都府県連145名が参加した。

 同日、弁護団は東京高裁に控訴理由書を提出し、集会では控訴理由書の内容報告と今後の取り組みについて提起された。

 控訴理由書の内容については、河村健夫、山本志都、中井雅人各弁護士から「プライバシー権」、「差別されない権利」、「部落解放同盟の業務を円滑におこなう権利」などについて報告を受け、指宿昭一弁護士は、控訴審では「差別されない権利」を一番認めさせたい、一審判決の不十分点を理論的にも実際的にも覆せる控訴理由書を提出したと総括的に説明された。

 また、原告を代表して片岡明幸糾弾闘争本部事務局長から今後の取り組み方針が提起された。提起された方針は、第1に、「控訴理由書」について学習会や集会を開催し裁判支援の取り組みを推進、第2に、差別禁止の法整備の確立、第3に、ネット事業者への削除などの働きかけ、第4に、自治体による削除要請の取り組み強化など。

 さらに、集会では、東京地裁判決の分析と裁判への思いをまとめた「被差別部落アウティングNO!」(部落解放同盟中央本部編 解放出版社)の出版発表もおこなわれた。