示現舎「部落探訪」で全国の部落を暴く
人権侵犯事件として立件を



 示現舎・鳥取ループのホームページ上に「部落探訪」というコンテンツがあり、全国の被差別部落を訪れ、記事にして写真入りで掲載している。2015年12月18日から2018年5月18日現在で69の記事が掲載されている。都内では4か所が暴かれ曝されている。

 「部落探訪」の目的に相当する記述が部落探訪(1)にある。引用すると「部落、あるいは同和地区と呼ばれる地域には不思議な魅力がある。公式には差別される地域であり、行政的にはその場所は半ば秘密とされること自体に興味をかき立てるものがあるが、実際にその地を訪れると実に多種多様な部落があることが分かる。本シリーズは、そんな部落のなかでも選りすぐりの地を探訪し、レポートするものである」と書かれている。一言でいえば、「興味本位」である。「興味本位」で被差別部落の所在地を詳細に暴き写真入りで公表することは差別を助長・誘発する部落差別扇動である。部落の所在地を暴くという点では「全国部落調査」復刻版出版事件と同じである。東京法務局は示現舎に対して2016年人権侵犯事件として「説示」をおこなっており、本事件も人権侵犯事件として立件されることが求められる。

 今後、東京法務局や違法・有害情報相談センターに対して削除要請をおこなっていく。また、部落差別解消推進法の周知、徹底と部落問題啓発の強化を都区市町村、探偵業界、不動産業界等に向け要求していく。

 今日、インターネット上の差別事件にどう対応するかが、差別撤廃、人権社会確立に向け重要課題になっており、法整備とともに、差別を許さない社会勢力の拡大にむけ、取り組みを進めていかなければならない。