役所に相談すれば足りるとの
安易な考えで土地差別調査
Y社による土地差別調査事件糾弾会
都連は5月12日に不動産会社(株)Y社に対する糾弾会を人権プラザでおこなった。Y社からは人事総務部次長他1人が出席、都連からは長谷川委員長他5人が出席した。まず、Y社から「経緯と反省について」の反省文が提出された。
反省の中身については「社員Aと上司が部落問題について理解していなかったので、役所で相談すれば足りるという未熟で安易な考えで行動した。また、人権や同和問題に関する対応や教育を社員に周知徹底していなかったことや諸監督官庁や全日本不動産協会等から送付されてきた通達や協会会報の内容をチェックする体制が確立していなかったので同和問題に関する通達などを見過ごしていたため発生した」との二点を反省し、「二度とこのような事態が発生しないよう企業として社会的責任を果たすために先頭に立ち適切な人員配置や人権啓発推進責任者の選定をおこない、人権啓発の社内体制を構築する」ことを約束し、今後の取り組みを具体的に述べた。
これに対し、都連からは、「A社員が物件の調査のために港区役所に行き、港区内で部落だったところがここでわかりますかと問い合わせをおこなったこと」の何が問題なのかが反省文に書かれていないこと、土地差別調査が何故問題なのかが理解されていないことが問題であると指摘し、その内容を反省文に追加することを求めた。また、あわせて会社としての「人権に関する基本方針」と研修計画を提出するよう求めた。以上の要請内容を受け入れることをY社が約束し、糾弾会を終了した。