人権ネットワーク・東京(代表 八柳卓史)は、9月6日付けで東京都に対して「人権政策確立にむけた要望書」を提出した。
「要望書」提出の背景には、第1に、「障害者差別解消法」の施行や「ヘイトスピーチ解消法」の成立を受け、東京都など地方自治体の責務として、法の趣旨に基づく「施策」を講じなければならないこと。第2に、都知事選挙において新たに小池都知事が誕生し、改めて都政における人権政策の確立が求められていることがある。
「要望書」では「基本要求」として、①「差別撤廃条例」などを制定し都政の重要課題として人権政策を推進すること。②「ヘイトスピーチ解消法」を踏まえた政策を確立し実行すること。③東京における差別や人権侵害の現実を踏まえ、国際人権基準に合致した「東京人権宣言」(仮称)を国内外に発布すること。④「東京都の人権施策に関する専門家会議」に対して「被差別当事者団体」から差別の現実や取り組みの現状等について意見聴取するよう働きかけること。を求めた。
さらに、人権課題別要求として、障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)、全国「精神病」者集団東京、なくそう戸籍と婚外子差別・交流会、在日本朝鮮人東京人権協会、 女性会議東京都本部、一般社団法人エープラス(DV被害当事者団体)、NPO法人動くゲイとレズビアンの会(アカー)、レインボー・アクション、部落解放同盟東京都連合会、チャシ アン カラの会から被差別当事者団体としての要求をおこなった。
都連からは、「全国部落調査」復刻版出版事件を踏まえ、差別身元調査根絶にむけた抜本的対策の確立と「人権プラザ」の移転にかかわって現地域に部落問題解決にむけた拠点施設を残すことを要望した。