都内の被差別当事者団体等のネットワーク組織である人権ネットワーク・東京(代表 八柳卓史)は、8月30日、都民ファーストの会東京都議団と東京都議会立憲民主党の来年度予算要求ヒアリングの場で小池都知事宛ての「あらゆる差別を撤廃する都政の確立に向けた要望書」の内容について説明した。
人権ネットワーク・東京からは、障害児を普通学校へ・全国連絡会、在日本朝鮮人東京人権協会、移住連子ども若者プロジェクト、部落解放同盟東京都連合会等から10名が参加した。
要望内容の骨子は以下の通り。
①「東京都人権尊重条例」を改正し、差別禁止条項を設けること、行政指導等地方公共団体ができる最大限の措置を講じること、「特定電気通信役務提供者(プロバイダ等)の責務」を定めること、ヘイトスピーチの根絶に向けてより実効性のある施策の推進等をはかること。②「全国高等学校統一応募用紙」から「性別欄」を削除すること。③障害のある子の就学先決定にあたっては、本人・保護者の意向を尊重することを各市町村教育委員会に指導すること等共生社会の実現のためにインクルーシブ教育を推進すること。④東京都総務局人権部による、映像作品《In‒Mates》検閲/上映禁止における歴史否定と差別事件について、在日コリアンと障害者との複合差別に関する表現の機会を強く制限したことについて説明と謝罪をすること等。⑤東京都下の朝鮮学校への「私立外国人学校補助金」の支給を再開すること。⑥東京都の人権課題に関わる教育について、東京都のすべての学校に人権教育の組織と担当者を設置し、人権教育を推進すること。⑦ヘイトスピーチ解消法に沿った教育を実施すること。⑧「外国につながる生徒への指導ハンドブック」(2023年3月都教委作成)について、学校の教員はもとより、ボランティアで活動している日本語指導員や、地域で外国籍の子どもたちの支援活動をしている団体、事情に精通している弁護士、などの意見を聴取し、改訂版作成に向けた準備を開始すること。