ネット時代の差別と人権を考えるをテーマに
部落解放・人権文化フォーラム2019


部落解放・人権文化フォーラム2019

 部落解放・人権文化フォーラム2019が11月25日、浅草公会堂を主会場に行なわれ、約860人が参加した。主催は部落解放・人権文化フォーラム実行委員会。集会テーマは「ネット時代の差別と人権を考える」。

 浅草公会堂で行なわれた全体会では、主催者挨拶を東京都同和教育研究協議会の岩崎貴子会長が行ない「生徒が差別にあった時に声を上げられるかは、社会全体が差別をなくそうとする姿勢を見せていく必要がある。この集会を差別解消の着実な一歩を作り上げる場所にしていただきたい」と述べた。来賓からは東京都総務局人権担当の箕輪康夫理事、特別区長会副会長の成澤廣修文京区長からご挨拶をいただいた。

 続いて、近藤都連書記長による基調報告では、人権を巡る状況、部落差別の特徴などについての報告がされ、「本集会参加者が、差別をなくすために、それぞれの立場から行動、討論し、認識を深めることで集会テーマの実現に一歩一歩近づいていく」と述べた。

 記念講演は「ウェブ社会と新しい差別~現代型部落差別を考える~」と題して評論家・NPO法人「ストップいじめ!ナビ」代表理事の荻上チキさんが講演された。

 「差別はすでに存在しないのに、騒いで利権を得ている」と言って攻撃をするなどの現代型部落差別は、加害者側が差別をしている認識がない。物理的に差別ができないシステム作りと、差別の現実を「可視化」「接続化」「アーカイブ化」することで、差別はあるという情報の接触を積極的に行なうことが差別の解消に繋がると提案された。

 全体会終了後は、台東区民会館で5つの分科会に別れて学習を深めた。