三多摩から闘いの高揚を

狭山事件の再審を求める三多摩集会



狭山集会

 狭山東京実行委員会、三多摩平和運動センター、部落解放同盟東京都連合会の三者は4月11日、狭山事件の再審開始に向けた三多摩地域における更なる取り組みの拡大と深化を図っていくために、立川市総合女性センター・アイムホールにおいて「狭山事件の再審を求める三多摩集会」を開催した。
 東京高裁に申し立てている狭山第三次再審請求をめぐっては、2009年以降、裁判所・検察庁・狭山弁護団による三者協議が17回重ねられ、検察から現在までに136点の捜査報告書などの証拠を開示させた。証拠開示によって、石川一雄さんを有罪とした「確定判決」の誤りがますます明らかになってきている。
 さらに、3月28日、静岡地裁が出した袴田事件の再審決定では、捜査機関による証拠物のねつ造の疑いが指摘されているが、狭山事件においても犯行に使用された手拭いに関わる捜査内容の変遷、回収本数の書き換え等々、捜査の作為・不正の問題が浮かび上がっている。徹底した証拠の開示と早急な事実調べの実施が何よりも重要となっている情勢を踏まえ、集会では、狭山弁護団の河村健夫弁護士からこの間の三者協議を受けて再審審理の現況と地域における取り組みの課題を明確にすべく報告をいただいた。また、三多摩地域の三つの労働組合、および地元の部落解放同盟東京都連合会 国立支部からのアピール、全国を奔走中の石川一雄さんと早智子さんからの報告や訴えがあり、再審に向けたその思いや取り組みの課題を参加者全体で確認した。
 本年5月1日、事件発生から51年目を迎え、狭山事件の再審を求める闘いはまさに大きな山場であり、三多摩の地域の闘いを東京各地に広げ、今年こそ再審の門をこじ開け完全勝利することを誓い合い、団結ガンバローをもって集会を終えた。