中学校教科書採択で
台東区内14団体が要請

「中学校教科書採択に関する要請書」を台東区教育委員会に提出

 台東区内の労働組合や宗教団体、区民など14団体は、青柳区議会議員が紹介議員となり、7月21日、「中学校教科書採択に関する要請書」を台東区教育委員会に提出した。要請書提出行動には、台東区内労働組合連絡会議、各種学校専修学校関係労働組合連絡協議会、「地公労」台東地区協議会、台東下町反戦の集い、東京都高等学校教職員組合、部落解放同盟台東支部等が参加した。

 要請項目は、①教科書選定にあたっては、「主権在民」「基本的人権の尊重」「平和主義」を原則とした日本国憲法と「子どもの生存・発達・保護・参加」という子供の包括的な権利の実現・確保を趣旨とした「子どもの権利条約」にそった内容・編集方針の教科書を採用すること。②すべての教科の教科書の選定にあたっては、現場の教員や保護者の意見を尊重すること。③来年度より台東区の公立中学校で使用される社会科の選定にあたっては、育鵬社版・自由社版教科書を採用しないことの3点。

 参加者からそれぞれ要請趣旨を説明し、台東支部からは、台東区には、国、都、区が指定する「人権尊重推進校」が7校あり、内2校が中学校で、これまで人権教育の実践を積み上げてきた。特定の人種あるいは民族、社会的マイノリティに属する人々への差別と偏見を助長しかねない記述のある教科書の採択は、これまで積み上げてきた人権尊重教育の成果を後退させることにつながるのではないかと訴えた。

 (台東支部)