ハンセン病を生きてをテーマに
“熱と光”すみだフェスタ2017



“熱と光”すみだフェスタ2017

 12月7日、墨田区社会福祉会館3階ホールで“熱と光”すみだフェスタ2017を開催し、85人が参加した。ハンセン病回復者の石山春平さん、石山絹子さんを招き講演会を行なった。主催は部落解放墨田区民共闘会議。

 小学校6年でハンセン病と診断されると教師から「きたない病気だから学校にくるな」と言われ棒で突き飛ばされ強制的に退学された。

 それから家の納屋で家庭内隔離生活が始まり、家族以外誰とも口を聞かない孤独でつらい日々だった。

 夜、道を歩いていたら近所の女の人たちが病気を怖がって悲鳴を上げると近所のおじさんが野良犬を追い払うように石を投げつけてきた。

 入院を決心する前に農薬自殺をこころみたが死ねなかった。父親に「同じ病気の仲間がいる病院に行きたい」と訴え、16歳で「神山復生病院」に入所した。

 先輩から文字や短歌を学び、絹子さんと出会った。社会復帰後、仕事や運動をしながら絹子さんと3人の子どもを育てた。

 石山さんは「人生を振り返り、人生の前半はつらかったけれど、こうして大勢の前で話せて人生の大輪のような花が咲いた」と心境を語った。

 差別と立ち向かう勇気を与えてくれる感動的な講演だった。(墨田支部)