「原爆と沈黙 (長崎 浦上)」髙山文彦講演会

 「原爆と沈黙 (長崎 浦上)」髙山文彦講演会が4月27日、練馬区役所目的ホールで開催された。主催は、練馬支部、練馬人権センター、原水禁練馬委員会、個人で構成する実行委委員会で参加者は約190人。

 講演会の企画者の西浦昭英さんの司会で開始。最初に昨年8月に放映された「原爆と沈黙」が上映された。「原爆と沈黙」では、1971年、穢多村と明記した古地図を土産物として売っていた長崎市に地区労の磯本恒信書記長が抗議した事が描かれている。当時の市は「穢多村と記された浦上は原爆で離散し、長崎には被差別部落はない」という見解だった。逃げをうつ市側に「おいが浦上の部落民だ」と宣言したところから長崎の解放運動が始まるというドキュメントである。解放同盟をつくる中で「キリシタンの人と話し合わねばならない。自分らの先祖が役目とはいえ隠れキリシタンを弾圧する側だったという二重の差別構造を抜きに解放運動の展開はできない」と努力する過程が描かれている。

 講演で髙山さんは、イエズス会の結城了吾(ディエゴ・バチェコ)神父や磯本らの歴史的和解への動きを紹介し「若い人たちが継いでくれることに期待している」と語った。(練馬支部)