天皇制を課題に学習
「アキヒト退位・ナルヒト即位問題を考える練馬の会」第4回学習会



 練馬支部は6月22日、練馬区立厚生文化会館で「部落問題から天皇制を考える」というテーマで開かれた「アキヒト退位・ナルヒト即位問題を考える練馬の会」第4回学習会に後援団体として参加した。

 講師は友常勉東京外国語大学国際日本学研究院教授。参加者は40人だった。友常さんは松本治一郎さんの行動を通し天皇制と部落について講演した。

 1948年1月21日、参議院副議長であった松本さんが、昭和天皇への拝謁を拒否した事件があった。それまで天皇への拝謁時は「天皇に尻を見せては不敬」との理由で天皇に頭を向けたまま横向きに退出していた。松本さんは「蟹の横這いのようなことは、人間のやることではない」「拝謁というような人間が人間を拝むというような礼儀はばかげたことであり…天皇をまた、神にするようなものである。」として拝謁を拒否し、蟹の横這い拒否事件と呼ばれる事件などを語った。また、松本さんは日本も共和制に移行すべしと語ったことが記録に残っており、天皇制廃止をも視野に入れていたことがわかる。「貴族あれば賤族あり」と語ったという証拠はないが、松本さんは部落解放には天皇制廃止が問題になるという意識は持っていたと友常さんは語り、現在も天皇制は部落解放の阻害物であると結んだ。最後に堀支部長の閉会あいさつで学習会を終えた。(練馬支部)