「一人ひとりの狭山」を
狭山・人権・葛飾ネット狭山現調



狭山・人権・葛飾ネット狭山現調

 台風が接近する9月30日、狭山・人権・葛飾ネットは狭山現地調査を行なった。

 幹事団体の若者を中心に15人が参加した。

 午前は富士見集会所で狭山事件の経過や現状について学習し、無実を示す重要証言や新証言についてのDVDを視聴し、裁判所に続々と提出されている新証拠などについての説明を受けた。続いて、石川一雄さんから幼少の頃の生活や差別体験、殺人犯にでっち上げられてしまった経過や無実を叫ぶにいたったきっかけ、看守さんの言い尽くせないほどの支援、刑務所の中での文字を奪い返す闘いのお話や、大詰めを迎えた闘いへの思いなどを聞かせていただいた。「下山の鑑定結果は権力の補充説を一刀両断」との句を詠み、石川の無実は裁判で勝利してはじめてつかみ取れる。さらなるご支援をと訴えられた。早智子さんも自身の生い立ち、部落差別と闘う仲間たちとの出会いを通じて自分を変えることができたことを語り、狭山・石川一雄との出会い、向き合いから湧き上がってくる「一人ひとりの狭山」を、支援者の方々の思いを今こそ一つにして、事実調べ・再審開始を実現したい、と熱い思いを訴えた。

 昼食後、解放同盟葛飾支部の松島支部長が説明役となって、まずは現地事務所に行き「鴨居」を見て、不自然極まりない万年筆の発見経過やインクに関わる新証拠の説明を受け、その後「自白」通りの経路をたどり現地踏査した。参加者たちからは「これほどまでに石川さんの無実が明らかなのに再審の決定がどうして出されないのか?」「現場検証は当然のこと、証人や鑑定人などの事実調べをすぐに行なって欲しい」といった感想が口々に発せられた。野本代表幹事が地域・職場からのさらなる取り組み強化と10・31市民集会への参加を呼びかけて現地調査を終えた。 (葛飾支部)

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