2月に発生した8件の差別落書き
葛飾支部が葛飾区へ要請書を提出



2月下旬に発生した計8件の部落差別落書き

 葛飾支部は3月11日、2月下旬に発生した計8件の部落差別落書き事件(東京版第976号参照)に対して、犯人特定、法務局への要請、当事者の思いを受け止めた人権教育・啓発の推進等を求める要請書を葛飾区に提出した。  この差別落書き行為は、2001年12月から断続的に発生してきた「葛飾区大量差別落書き事件」の犯人と同一人物によるものであると断定できる。「葛飾区大量差別落書き事件」は、葛飾区を中心に近隣区市にまで広がり、現在までに合計で120ヵ所以上も執拗に行なわれてきた悪質な差別事件である。  これまでに犯人が書き連ねてきた「部落」「えた」「非人」などという言葉によって、心をかきむしられる思いで暮らす葛飾支部員や多くの被差別部落出身者が地域で暮らしている。葛飾支部は、この差別の現実に腹の底から怒りを持って立ち向かう使命と責任をあらためて実感するとともに、19年の長きにわたって執拗に実行されてきた差別落書き事件に対して、徹底追求の意志を示すものである。  葛飾支部は再開された今回の差別落書き事件を契機に、あらためて互いの尊厳を尊重し合う共生の取り組みの重要性を訴え、部落問題解決に向けた取り組みの強化、人権教育・啓発の抜本的強化を求め、主に以下の三点を求める要請書を葛飾区に提出した。  ①警察署に被害届を出し、犯人特定に向けた捜査、地域パトロール強化等の要請をすること。  ②東京法務局に対して、「人権侵犯事件調査処理規定」に則った調査および処理を要請すること。その際、この葛飾区大量差別落書き事件に関しては、数年前に落書きが大量に発生した際に区内在住の被差別部落出身者から東京法務局に調査の要請がされ、受理されていることも伝え、当事者への調査状況等の真摯な現状報告をするよう要請すること。  ③出自において被差別部落に関係している区民が地域で安心して暮らしていけるよう、部落差別や人権侵害を許さない地域づくりに向けた人権教育・啓発の推進を図ること。 (葛飾支部)   

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