葛飾でまた、連続差別落書

15年にわたり120ヵ所以上も



葛飾連続落書き

 葛飾区人権推進課に区民と思われる方から2月15日午前、葛飾区東四つ木一丁目及び二丁目の葛飾区の管理する街路灯支柱に「JAL 部落!」という差別落書きがあるとの通報があった。人権推進課から解放同盟葛飾支部に連絡があり、支部と人権推進課及び所管する道路補修課職員で現場を確認した。差別落書きがされた時期は不明であったが、内容・筆跡から2001年から発生している差別落書きの実行者によって書かれたものであると判断できる。差別落書きの写真を撮り、道路補修課から警察への被害届が提出された。
 葛飾区を中心に15年にわたり120ヵ所以上も発生している差別落書きは、江戸川区、足立区、北区などの近隣区まで範囲が広がっている。
 自身が気に入らない企業や団体、個人を揶揄し、どれほど邪悪な存在かを地域住民に訴えたいがために、「部落」「えた」「非人」等を持ち出し、侮辱されては全国の被差別部落出身者は黙っていられない。部落解放同盟東京都連は差別が厳存する中で東京各地で散在して暮らしている被差別部落関係者たちの胸中に思いを馳せ、相次ぐ差別落書き行為を絶対に許してはならない。
 昨年12月に部落差別解消推進法が公布された。法制定の趣旨・目的をしっかりと踏まえ、長期・大量に、そして広域に拡散される部落差別事件として、東京都と関係区は強く連携して犯人の特定に全力をあげなければならない。また、この差別落書き事件に対する当事者の思いを真摯に受け止め「単なる落書き」ではなく、人間の尊厳を踏みにじる卑劣極まりない行為であり、許してしまったならば自らの人権をも蝕まれてしまうものであるということをしっかりと伝えていく部落問題教育・啓発・研修の充実を図っていかなければならない。  (葛飾支部)