都連多摩対策委員会は7月24日、多摩市に対して部落差別撤廃に向けた要請行動を実施した。都連からは近藤書記長と小島国立支部書記長が参加し、多摩市は阿部市長、小形企画政策部秘書広報課長、紹介者であるしのづか市議が対応した。
阿部市長は要望書を受け取り、「『部落探訪』の存在は把握している。庁内でも注意喚起を行ない、東京法務局に削除要請をした。あらゆる差別を撤廃するという普遍的な取組が重要だと思っている」と差別をなくす決意を述べた。
都連からの要望の骨子は以下のとおりである。
①部落差別は許されないとした「部落差別の解消の推進に関する法律」を全行政職員、全住民に周知徹底されたい。
②「部落差別の解消の推進に関する法律」を踏まえ、部落差別撤廃に向けた基本方針を策定し、「教育・啓発・研修」「相談体制の整備」「実態調査」を実施されたい。 ③部落差別を含むあらゆる差別の撤廃に向け「差別撤廃・人権条例(仮称)」を制定されたい。
④インターネット上の差別や人権侵害の拡散防止、被害者救済にむけ、「ネットパトロール(実態把握)」「通報・相談窓口設置」を実施し、差別情報についてプロバイダ等に削除要請する「モニタリング事業」を創設されたい。
⑤戸籍謄本等の不正取得事件の再発防止に向け、第3者が戸籍謄本等を取得した場合の「本人通知制度」を創設されたい。
示現舎による「部落探訪」は元々自身のサイトでの画像と記事掲載だったがユーチューブへの動画投稿にエスカレートしている。都内では8月7日現在で11区市に拡大しており、差別を許さない都区市町村の取り組み強化が求められている。