第38回多摩地区各区市町村同和問題意見交換会が5月20日、日野市イオンモール多摩平の森イオンホールにおいて開催された。幹事市の日野市を代表して大坪市長より「21世紀は人権の世紀といわれている。一方今も様々な人権問題が存在する。その中で、こうして各市町村が協力し合うことの意義は大きい」との挨拶があった。続いて東京都連を代表して長谷川委員長から「全国部落調査の問題をはじめ様々な差別事件が起きている。ぜひ積極的な取り組みをお願いしたい」と挨拶を行い、多摩地区の支部を代表して、国立支部長の宮瀧順子さんから「同対審答申50年の意義を踏まえて取り組みを」との挨拶が行われた。
意見交換会の冒頭長谷川委員長から「今回事前に各市町村のほうに『全国部落調査 復刻版』発行・出版禁止、インターネットサイト閉鎖に向けた要望書を提出させていただいており、本日それに対してのお考えをうかがうことになっています。」と述べて、「全国部落調査」の問題について、解説し問題提起した。
各市町村からは、本年度の人権関連の市民向け事業の計画と職員向けの研修計画などが報告されるとともに、全国部落調査についてすでに法務省に要望書を提出した府中市をはじめ前向きに検討中の市も複数存在するなど、積極的な考え方が述べられた。
最後に小島国立支部書記長から「全国部落調査がネットに掲載されたことによって、部落の所在地は多くの人に知れることとなった。こうした状況を踏まえ、ぜひ、戸籍謄本不正取得に対する本人通知制度も実現を。」とのまとめが行われ、閉会した。