ネット上の差別の行政責任を追及
同和問題に関する東京都との連絡協議会


同和問題に関する都連との連絡協議会

 同和問題に関する都連との連絡協議会が4月27日、都庁会議室にて開催され、東京都は箕輪理事(人権担当)はじめ9部局、都連は執行委員14人が参加した。

 「協議会」は、会長でもある箕輪理事及び都連長谷川委員長の挨拶を受け、都から2018年度事業予算の説明がされ、その後質疑に入った。

 部落解放行政の基本に関わって、「部落差別解消推進法」の周知徹底について、都が「啓発の様々な機会を捉えて周知を図っていく」と回答したことに対して、都連からはポスターの製作や全区市町村のホームページでの掲載など効果ある対策を要求した。

 また、現在小池都政で検討されている「人権条例」について、都はこの条例はオリンピック憲章の精神であるあらゆる差別の撤廃を目的にしたものであり、部落差別の撤廃も目的に含まれていると答弁した。

 さらに、インターネット上の差別事件については、まず、示現舎による「部落探訪」に対して、都は「人権侵害につながる危険性をはらむ重大な問題」とあいまいな認識を示し、東京法務局に削除要請依頼をしたという答えに留まった。「葛飾区議によるユーチューブ差別動画」については「東京都としてはノーコメント」と信じ難い答弁がされた。「ユーチューブ差別動画」は、部落を利権と暴力団に結び付け偏見を拡散する差別扇動であるにも関わらず、「ノーコメント」という答弁は、「推進法」の理念に反し、都の責務を放棄するものである。

 その他、土地差別調査事件の再発防止策、解放教育の基本方針、公正採用選考の取り組み、工業用水の廃止問題について質疑した。