都連は9月16日に部落差別の現実と生活の実態を踏まえ、「2023年度部落解放事業要求書」を東京都へ提出した。
要求事項は「部落解放行政の確立」「部落問題の普及啓発と人権対策」「学校教育」「社会教育」「保育」「青年・女性対策」「企業対策」「労働対策」「環境改善と生活向上」「芝浦と場対策」の10項目である。特に、①東京都人権条例に差別禁止条項を設けること。②インターネット上の差別事件に対する対策を講じること。③行政書士戸籍謄本等不正取得事件の処分理由に関わる都の認識。④都としての差別身元調査規制条例の検討。の4項目について前進ある回答を求めた。都は前年度要求に対し「同和問題の解決は重要な課題である」「東京都人権施策推進指針、東京都人権尊重条例、部落差別解消推進法に基づき取り組みを推進していく」と答弁している。
「部落探訪」等の悪質な部落差別扇動がネット上で継続かつ増加している現実を踏まえ、当事者と連携した実効性ある行政施策がなされなければならない。
都連は都の部落解放行政確立に向け取組みの強化を図っていく。