ネットの差別扇動への対策を
東京法務局交渉


東京法務局交渉

 都連は8月21日、東京法務局会議室で東京法務局交渉を実施した。東京法務局からは人権擁護部岩田第1課長はじめ6人が出席し、都連からは藤本委員長はじめ三役、各支部から10人が参加した。

 都連からインターネット上の悪質な差別言動に対する対策などを求めた「要望書」を提出し、岩田第1課長が回答をおこなった。

 主な回答は、第1に部落探訪YouTube版(2018年11月から公開))や土地差別調査煽動動画事件(2019年1月公開)に対する東京法務局の見解と削除に向けた対策について「一般論として、インターネット上で特定の地域を同和地区であると指摘するなどの内容の情報を認知した場合には人権侵犯事件として立件の上その情報の削除をプロバイダ等に要請するなどの適切な対応に努めていく」と回答。

 第2に法務省の「インターネット上の同和地区に関する識別情報の摘示事案の立件及び処理についての依命通知」(2018年12月27日)について東京法務局は、「同依命通知発出後には不当な差別的取扱いをすることを助長誘発する目的があるか否かは問わず、インターネット上に特定の地域が同和地区である、またはあったと指摘する情報を流通することをもって識別情報の摘示の事実が認められれば原則として削除要請等の措置の対象とする」と説明した。また、「依命通知」について、都区市町村にも周知することを検討すると回答した。

 第3に一歩踏み込んだ依命通知を出したが、結果的に「部落探訪」等は未だ削除されていないことについて、「法務省が昨年の12月と本年の3月に依命通知を出したことによって、事件として処理できる幅が非常に広がって1歩も2歩も踏み込むことが可能になった。できる限りそういった侵犯事件の対応を速やかにかつ効果が上がるように一生懸命努力する。皆様方と目指すところは同じだ」と決意を述べた。